本稿では「学問を目的とする韓国語」の聴解指導に焦点を当て、これに関する先行研究を研究分野別に分類・考察し、日本語教育における研究との比較から今後の課題を導き出した。その結果「テクスト分析研究」では講義テクストの文章構造の分析や談話レベルでの研究、「指導法の研究」ではノート・テイキングの指導の必要性などを指摘し、これらの研究結果をもとにした教材開発を提案した。また、「評価研究」では、講義テクストを聞き取る能力と共に、聞き取った内容を視覚資料と照らし合わせ、その内容の意義や価値を把握し、応用する能力の評価の必要性を指摘した。