周極地域のアイデンティティは、自然/人間関係に重点が置かれており、アニミズムとシャマニズムを基本とする世界観の中で人間/動物間の初原的同一性を認め、人格化された動物との間に互酬的関係やなどの観念を有し、人間は自然の一部であるという思考を持つ。この思考は人間/人間関係にも見られ、ここでは‘共生’という概念が重要である。一方エスニック・アイデンティティは、集団間紛争と関連しており、周極地域の場合は少数民族文化の危機的状況において文化的政治的暴力的に表出される。この場では共生の観念が実践を通して紛争解決に果たす役割がある。