合衆国アラスカ州先住民社会におけるサケ資源の利用と管理の諸問題
日本文化人類学会第38回研究大会
アラスカ先住民社会におけるサケ資源の伝統的利用と行政府による資源管理との比較と、サケの不漁で表面化した対立の分析から、近代科学に基づく行政府の資源管理と先住民の伝統的認識とは根本的に異なるが、共同管理の場では先住民のパラダイムは断片化され、行政府の管理の補完に使用されるに過ぎない現状を指摘した。さらに先住民社会内部でも社会変化に伴って元来持続文化であった活動が読み直されていることを指摘した。