大腸菌OmpCとOmpFは共に外膜に存在し、ポーリンを形成している。酸性及びアルカリ性におけるompC, ompFの発現調節について検討した。
酸性で低浸透圧ではOmpC,OmpF両タンパク質の少なくとも一方が生育に必要であり、アルカリ性で高浸透圧の条件では、OmpCタンパク質の重要性が示唆された。さらに、OmpRがリン酸化されないと両方の発現がみられなくなる。ompCあるいは ompFのプロモーター部位(C1領域、C1~C3領域、F1領域)との親和性がK+濃度の変化によりどのように変化するかを検討し、OmpR-Pは低K+濃度ではプロモーター部位との親和性は低く、K+濃度の上昇に従いだんだん親和性が上昇し、ある程度上昇するとその親和性は低下することが示された。
(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)