脳卒中片麻痺者に対する歩行能力の研究から、歩行能力の向上は歩行動作中における下肢関節運動角度の増大はもちろん、ストライド・歩行速度・ケーデンスといった指標(以下、歩行パラメータ)が増大していることがわかった。今回、歩行立脚期の足底圧と歩行指標との関連性を調べてみた結果、衝撃期における足底圧と歩行指標には、正の相関性が認められた(r=0.38~0.64.P<0.05)が、荷重期における足底圧と歩行指標には、相関性は認められなかった。脳卒中片麻痺者の歩行時立脚初期における衝撃期足底圧の増大は、歩行推進力向上に直接影響を及ぼしていると考えられる。