フランク・ポークに観るアメリカ政治・外交の「統合」
神戸大学日本政治外交史研究会
アメリカは、対外政策決定過程から独立した情報機構が、収集された情報を一元化して政策決定者に提供するという近代的な国家運営の制度を、第二次大戦後に至るまで有しなかった。第一次大戦期に国務省に設置された情報機関を率いたポークの半生を振り返ることにより、情報機構の代わりに存在したのが、教育制度の近代化・上流階級の政界進出などによって育まれた政・官・財・軍の間の「同輩関係」であったことを指摘した。