革新主義期アメリカにおける国家改革 グローバリゼーションへの対応としての国家指導者層の創成
南北戦争後、世界的競争の到来を予感した改革勢力は、英独を模範とした諸制度の西欧化に着手した。この改革をポピュリストは、大衆を意思決定プロセスから排し、自国の独自性を棄てる暴挙とみなし、激しく抵抗した。そこで改革勢力は、私立教育機関の西欧化を通じて南部関係者やマイノリティを取り込むことで改革を前進させた。だが両者の対立構造は、改革勢力が上流階級特有の排他性を解消しなかったゆえに、温存されることになった。
京都大学博士論文