博士後期課程日本語学習者の博士論文草稿に現れたアカデミック・ライティングの誤用の傾向・要因と指導方法― 中国語を母語とする大学院生の調査から ―
板井美佐
本稿では、博士論文草稿に見られるアカデミック・ライティングに関する知識不足に由来する誤用を分析・考察する。誤用判断に当たっては、庵(2007)の結束性の定義、小森・内藤(2015:206-208)の一貫性のルール(①~⑤)から外れたものを、誤用と見なして論じる。その目的は、中国人日本語学習者が誤用から学ぶことで論文の書き方に対する理解が深められ、論文指導を行なう教師が指導のヒントが得られるようにすることである。
城西国際大学大学院紀要
城西国際大学大学院
27号
1342-9361