許可疑問文「てもいいですか」の使用実態から見た日本語教育への示唆 ―機能面からー
本研究では、日本語学習者の語用論的誤用、特に許可疑問文の「てもいいですか」の誤用の実態を明らかにし、その要因を探ることを目的とし、「依頼」、「申し出」、「勧誘」、「願望伺い」、「許可求め」の5つの場面について待遇・非待遇に分け、会話テストを実施し、分析した。その結果、「てもいいですか」の誤用の要因は語用論的要素が多いことが明らかとなった。そして、日本語教育において語用論的側面の教育の重要性について示唆を述べた。また、語用論的能力を高めるための教授法の開発を今後の課題とした。 pp.79-95.
『昭和女子大学大学院言語教育•コミュニケーション研究』第6集, 昭和女子大学大学院 [査読有]